Linux OSのインストールとネットワーク設定の確認

OpenShiftをインストールするにはLinux OSマシンが必要です。最小要件は以下の通りです。

CPUメモリハードディスクネットワーク
x86_64 1コア2 GB20 GBIPv4

まずCentOS 7.3を最小構成でインストールします。インストール後、IPアドレスを確認し、利用可能なIPがあることを確認します。以下はeth0のIPアドレスが"192.168.122.45"である例です。

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[root@openshift ~]# ip a
...(省略: コマンド出力は英語のまま)...

OpenShiftはサービス提供のためにホスト名が必要です。“hostnamectl set-hostname"でホスト名を設定し、“hostname"で確認します。以下はホスト名が"openshift.example.com"である例です。

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[root@openshift ~]# hostnamectl set-hostname openshift.example.com
[root@openshift ~]# hostname
openshift.example.com

dockerのインストール

OpenShiftはコンテナエンジンとしてdockerを使用します。以下のコマンドでdockerをインストールします。

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[root@openshift ~]# yum install -y docker

インストール後、dockerサービスを起動し有効化します。

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[root@openshift ~]# systemctl start docker
[root@openshift ~]# systemctl enable docker

下記コマンドでdockerがインターネットからデータを取得できるか確認します。以下は"hello-openshift"コンテナを作成する例です。この小さなアプリはGoで書かれており、8080と8888ポートでリッスンします。(初回実行時はイメージがローカルにないため、ダウンロードに時間がかかります)

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[root@openshift ~]# docker run -it openshift/hello-openshift
...(省略: コマンド出力は英語のまま)...

テスト後は"Ctrl+c"でイメージを停止します。

OpenShiftのインストール

OpenShiftのインストール方法はいくつかありますが、理解を深めるためにOpenShiftサーバのバイナリをダウンロードし、手動でデプロイします。 Download OpenShift Originからダウンロードできます。現時点の最新版はv1.5.1-7b451fc-linux-64bit.tar.gzです。

ファイルをダウンロードし、/opt/に展開します。

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[root@openshift ~]# wget https://github.com/openshift/origin/releases/download/v1.5.1/openshift-origin-server-v1.5.1-7b451fc-linux-64bit.tar.gz
...(省略: コマンド出力は英語のまま)...
[root@openshift ~]# cd /opt/
[root@openshift opt]# ls
[root@openshift opt]# tar xf ~/openshift-origin-server-v1.5.1-7b451fc-linux-64bit.tar.gz
...(省略)...
[root@openshift opt]# ln -s openshift-origin-server-v1.5.1-7b451fc-linux-64bit/ openshift

/opt/openshiftを$PATHに追加するため、/etc/profileの末尾に以下を追記します。

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PATH=$PATH:/opt/openshift

sourceコマンドで設定を有効化します。

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[root@openshift ~]# source /etc/profile

これでopenshiftコマンドが使えるか確認できます。バージョン確認コマンドを実行し、OpenShiftのバージョンが1.5.1、Kubernetesが1.5.2、etcdが3.1.0であることが分かります。

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[root@openshift ~]# openshift version
...(省略: コマンド出力は英語のまま)...

OpenShiftの起動

“openshift start"と入力するだけでOpenShiftが起動します。ターミナルに多くのログが出力され、出力が止まるとOpenShiftの起動が完了します。

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[root@openshift ~]# openshift start
...(省略)...

OpenShiftへのアクセス

WebコントロールUIの起動とログイン

https://<OpenShift Hostname>:8443にアクセスしてWebコントロールに入ります。セキュリティ警告は無視し、ログイン画面が表示されます。ユーザー名とパスワードに"dev"を入力してログインします。

openshift login

新規プロジェクトの作成

「New Project」をクリックします。 create pods

最初のテストプロジェクトでは、Name、Display Name、Descriptionを入力し「Create」をクリックします。 create pods

次の画面で「Deploy Image」をクリックし、「Image Name」を選択します。イメージ名に"openshift/hello-openshift"を入力し、右側の「find」アイコンをクリックしてイメージを検索します。 create pods

しばらくすると(ネットワーク速度による)、イメージがダウンロードされ、ページ下部の「Create」をクリックしてpodを作成します。 create pods

OpenShiftはpodのデプロイを開始します。最初はグレーの円に数字"1"が表示されます。デプロイが完了すると円が青色になり、podが利用可能になったことを示します。 create pods create pods

円をクリックするとpodの詳細情報が表示されます。podに割り当てられたIPが確認できます。以下の例ではpodのIPアドレスは"172.17.0.3"です。 create pods

OpenShiftサーバに戻り、以下のコマンドでhello-openshiftコンテナを確認します。hello-openshiftサービスは8080または8888ポートからのリクエストに"Hello OpenShift!“という文字列を返します。

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[root@openshift ~]# curl 172.17.0.3:8080
Hello OpenShift!

以上がOpenShiftのインストールとプロジェクト/pod作成の簡単なテストです。このIPはOpenShiftサーバ外からはアクセスできません(ローカルIPのため)。実際に外部公開するには追加設定が必要です。今後追記予定。 #TODO